高速リアルタイムスペクトラムスコープ&ウォーターフォール表示を実現。
1200MHzを標準装備した至高のVHF/UHF専用機。
- HF機で熟成されたRFダイレクト・サンプリング方式を採用(144/430MHz帯)。
- 144/430MHz帯に加え1200MHz帯を標準装備。AM、DV/DDを含むオールモードに対応。
- V/UHF機初、高速リアルタイムスペクトラムスコープ&ウォーターフォール表示を実現。
- タッチ操作に対応した4.3インチ大型TFTディスプレイを装備。
- 2波同時受信(異なるバンド/異なるモード)、フルデュプレックス運用に対応。
- 簡単操作を実現したサテライトモードを搭載。
- D-STAR®のDV(デジタルボイス)とDD(デジタルデータ)モードに対応。
- DVモードの2波同時受信に対応。
- RS-MS3A/RS-MS3Wと同等のゲートウェイ機能を内蔵。アプリ不要で運用が可能。
- 高効率で安定した出力、省エネを実現する新設計のパワーアンプ。
■144/430MHzに加え1200MHzを標準装備。AM、DV/DDを含むオールモードに対応。
オプションを追加することなく、144/430/1200MHz帯のマルチバンド運用を楽しむことができます。さらに、日本アマチュア無線連盟が推進するアマチュア無線のデジタル通信D-STARのDV(デジタルボイス)とDD(デジタルデータ)モード、さらにはAMモードも搭載。また、144/430/1200MHz各バンド用にアンテナ端子が装備されています。
■デジタル技術を結集したRFダイレクト・サンプリング方式を採用(144/430MHz帯)。
HF機で高い評価を得ているRFダイレクト・サンプリング方式を採用(144/430MHz帯)。複雑なアナログ処理をFPGAで一括デジタル処理するこの方式は、アナログ信号の処理過程においてアナログミキサーで起こるような非線形歪みが発生しません。そのため、信号のピュアリティが非常に高く、クリアな送受信音を引き出すことができます。また、FPGAとCPUソフトウェアの協調処理により、HF高級機に匹敵する高速リアルタイムスペクトラムスコープを実現しています。1200MHz帯では、ダウンコンバージョンIFサンプリング方式を採用しています。

■タッチ操作に対応したTFTディスプレイが、直感的な操作を実現。
4.3インチのTFTディスプレイはタッチ操作に対応。周波数やモードはもちろん、 サテライト通信やD-STARをはじめとした各種設定もグラフィカルなメニュー画面から直感的に操作することができます。 メモリーネーム等、タッチパネルのソフトキーでスムーズに入力できます。
![]() メニュー画面1 |
![]() メニュー画面2 |
■V/UHF機初、高性能リアルタイムスペクトラムスコープ&ウォーターフォール表示を実現。
![]() リアルタイムスペクトラムスコープ &ウォーターフォール表示例 |
V/UHF機で初めて高性能リアルタイムスペクトラムスコープとウォーターフォール表示を実現。高速リアルタイムスペクトラムスコープを使えば、バンドの状況を把握したり、目的の信号に素早くアクセスしたりすることができます。また、ウォーターフォール表示により、受信信号の履歴を時系列で確認することも可能です。
■2波同時受信、フルデュプレックス運用に対応。
![]() 2波同時受信表示例 |
2波同時受信機能(異なるバンド、異なるモード)に対応しています。1200MHz帯のAM、144MHz帯のFMを同時にワッチするといった運用が可能。コンテストやDXハンティング等に絶大な威力を発揮します。また、メインで送信しながらサブで同時に受信するフルデュプレックスにも対応しているので、簡単な操作でテレフォンスタイルの交信やサテライト通信が楽しめます。
■送受信音の波形を見ながらモニターできるオーディオスコープ機能を搭載。
送受信音のFFTスコープ、オシロスコープの表示、相手局送信波の変調特性や、自局のマイクコンプレッサー効果を目で見てモニタリングすることができます。さらに、受信音のスペクトラム表示によるフィルター幅やノッチ特性を、目で見て確認することも可能。また、オシロスコープではCWのキーイング波形を視認することもできます。
■安定した高出力、省エネを実現する新設計のパワーアンプ。
![]() 15分間連続送信した際の 背面シャーシ温度比較。 IC-911Dが65度まで発熱しているのに対し、 IC-9700は45度までしか温度が上昇して いません。 |
新設計パワーアンプにより、高効率で安定した出力<144/430MHz帯:50W>を実現。さらに、新設計のクーリング構造により本体の温度が上昇しにくく、長時間にわたるコンテストや移動運用でも安定した運用が可能です。また、省エネにも大きく貢献しており、IC-911Dと比較した場合、送信時20A→15A以下と大幅に消費電流を軽減しています。
■快適なD-STAR®運用を可能にする多彩な機能。
![]() DR機能表示例 |
D-STARは初めてという方にもわかりやすいと好評のDR(D-STAR レピータ)機能を搭載しています。また、2波同時受信&同時復調にも対応。2波同時受信するだけではなく、メイン/サブ両方の信号を復調することができます。さらに、DD(デジタルデータ)モードにも対応しているため、レピータ局やアシスト局、ゲートウェイを介してインターネットに接続することも可能です。
■ターミナルモード/アクセスポイントモード
![]() IPアドレス設定表示例 |
IC‐9700では本体に固定IPアドレスを設定することが可能。ルーターにIPアドレスを設定しておくことで、スマートフォンやパソコンなしで、ターミナルモードやアクセスポイントモードでの運用が可能になります。
接続イメージ図(アクセスポイントモード接続例)

※運用の際は、取扱説明書をご覧ください。
■IC-7300と同様の操作系を採用。
![]() IC-9700(左)、IC-7300(右) |
ダイヤルやボタン類は、ほぼIC-7300と同様のレイアウト。表示画面、メニュー画面もIC-7300の仕様を継承しています。IC-7300をお持ちの方なら、マニュアルを見なくても操作に迷うことはありません。IC-9700とIC-7300を組み合わせることで、HFから1200MHz帯まで、快適に運用していただけます。
■簡単操作のサテライトモードを搭載。
簡単な操作でサテライト通信を楽しめるサテライト専用モードを搭載。しかも、サテライトモードでもスペクトラムスコープを活用できます。
ノーマル/リバーストラッキング機能
リバースシフトはもちろん、周波数の差が一定になるノーマルシフトにも対応しています。
AFC機能
ドップラー効果による周波数の変動に自動的に追従し、常に安定した受信を実現します。
99chのサテライト専用メモリー
アップリンクとダウンリンクの周波数、モードをメモリーできるサテライト専用メモリーを99ch搭載。ワンタッチで追尾したい衛星の送受信周波数、モードに設定することができます。
■その他の機能群
- 大音量でも歪みの少ない聞き取りやすいクリアな音質を実現。
- RS-BA1に対応(サーバーPC機能搭載)&CI-Vによる電源コントロールが可能。
- デジタルツインPBT®を搭載。
- フルブレークイン、CWメモリーキーヤー、CW受信リバース機能をはじめとした多彩なCW機能群。
- 音声の録音/CQマシンの音源など様々に活用できるSDカードスロットを搭載。
- 送受信に対応した音声録再機能。
- 表示画面キャプチャー機能。ほか
■おもな付属品
- DC電源ケーブル
- ハンドマイクロホン HM-219
■背面パネル

※ | D-STARは一般社団法人日本アマチュア無線連盟の登録商標です。 |
※ | PBTはアイコム株式会社の登録商標です。 |
仕様
一 般 仕 様 |
周波数範囲 | <動作範囲> 144.000MHz~146.000MHz 430.000MHz~440.000MHz 1260.000MHz~1300.000MHz <保証範囲>> 144.000001~146.000MHz 430.000~440.000MHz 1260.000~1300.000MHz |
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モード | SSB、CW、RTTY、AM、FM、DV、DD | |
メモリーチャンネル数 | メモリーチャンネル: 297チャンネル (99チャンネル×3バンド) プログラムスキャンエッジ: 18チャンネル (6チャンネル×3バンド) コールチャンネル: 6チャンネル (2チャンネル×3バンド) サテライトメモリー: 99チャンネル DR機能メモリー: 2500件 |
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アンテナインピーダンス | 50Ω (不平衡) | |
アンテナ端子 | 3系統(144MHz帯:M型、430/1200MHz帯:N型) | |
電源電圧 | DC13.8V±15% | |
接地方式 | マイナス接地 | |
消費電力 | 待受時:1.2A(TYP)、受信最大出力時:1.8A以下、 送信時:15A以下、10A以下※ |
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使用温度範囲 | −10℃~+60℃ | |
周波数安定度 | ±0.5ppm以内 (−10℃~+60℃) | |
周波数分解能 | 1Hz | |
外形寸法 | 240(W)×94(H)×238(D)mm (突起物を除く) | |
重量 | 約4.7kg (オプション含まず) |
送 信 部 |
送信出力 | 144/430MHz帯 SSB/CW/FM/RTTY/DV:0.5W~50W、0.2W~20W※ AM:0.125W~12.5W、0.05W~5W※ 1200MHz帯 SSB/CW/FM/RTTY/DV/DD:0.1W~10W、 AM:0.025W~2.5W |
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変調方式 | SSB:数値演算型平衡変調 FM:数値演算型リアクタンス変調 AM:数値演算型低電力変調 DV:数値演算型GMSK変調 DD:数値演算型GMSK変調 |
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スプリアス発射強度 | <スプリアス領域> 144/430MHz帯:-60dB以下 1200MHz帯:-53dB以下 <帯域外領域> 144/430MHz帯:-60dB以下 1200MHz帯:-50dB以下 |
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搬送波抑圧比 | 50dB以上 | |
不要側波帯抑圧比 | 50dB以上 | |
マイクロホンインピーダンス | 600Ω |
受 信 部 |
受信方式 | 144/430MHz帯:RFダイレクト・サンプリング 1200MHz帯:ダウンコンバージョンIFサンプリング |
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中間周波数 | 331~371MHz(1200MHz帯) | |
受信感度 | SSB/CW(10dB S/N):-19dBμV (0.11μV)以下 AM(10dB S/N):0dBμV (1.0μV)以下 FM(12dB SINAD):-15dBμV (0.18μV)以下 DV(1% BER)(PN9):-9dBμV (0.35μV)以下 DD(1% BER)(PN9):4dBμV (1.59μV)以下 |
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選択度 | SSB(BW=2.4kHz): 2.4kHz以上/-3dB、3.6kHz以下/-60dB CW(BW=500Hz): 500Hz以上/-3dB、700Hz以下/-60dB RTTY(BW=500Hz): 500Hz以上/-3dB、700Hz以下/-60dB AM(BW=6kHz): 6.0kHz以上/-3dB、15kHz以下/-60dB FM(BW=15kHz): 12.0kHz以上/-6dB、20kHz以下/-60dB DV(CHスペーシング=12.5kHz): -50dB以下 DD(CHスペーシング=300kHz): -40dB以下 |
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スプリアス妨害比 | SSB/CW 144/430MHz帯:70dB以上、1200MHz帯:50dB以上 AM/FM/DV 144/430MHz帯:60dB以上、1200MHz帯:50dB以上 DD 1200MHz帯:50dB以上 |
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低周波出力 | 2.0W以上 (8Ω負荷、1kHz、10%歪率時) | |
低周波負荷インピーダンス | 8Ω |
※ | 定格はJAIA(日本アマチュア無線機器工業会)測定法によります。 |
※ | 定格・仕様・外観等は改良のため予告なく変更する場合があります。 |
この無線機を使用するには、総務省のアマチュア無線局の免許が必用です。またアマチュア無線以外の通信には使用できません。